ふとんは物理的にも金額的にも大きな買い物です。一度買ったらそのままずっと使い続けている人も多いのではないでしょうか。ふとんは電化製品のように壊れて使えなくなることはありませんが、実は寿命があり、その見極め方が重要なのです。
意外と知らない? あなたのふとん、もしかしたらもう寿命かも。
ふとんの寿命は、ふとんの品質や使う人の体質、お手入れの仕方や環境によっても変わってきます。たとえば汗をかきやすい人のふとんや、押入れにギュウギュウにしまい込んだふとんは、寿命も短くなりがちです。
一方羽毛ふとんは、吸湿・放湿作用に優れているため、羊毛ふとんや綿ふとんに比べて寿命は長めです。一般的には、掛けふとんであれば10~15年、敷ふとんやマットレスは5~10年が寿命と言われています。
敷ふとんの寿命が短めなのは、毎日使う人の体重を支え、たくさんの汗を吸収しているからです。
あなたは、今のふとんを何年ぐらい使っていますか?
いつ買ったか覚えていないほど、昔から使い続けている人もいるかもしれません。衛生面からみても10年経った頃が替え時です。
寿命を終えたふとんを使い続けるとどうなる?
寿命を終えたふとんを使い続けた場合、さまざまな弊害が起こってしまいます。掛けふとんは、綿の間にできる空気層がつぶれてしまって、保温効果が失われます。そうすると、寒くて睡眠の質が落ちたり、風邪をひいたりしてしまいますね。
敷ふとんは、体重のかかりやすい腰やお尻のあたりがへこんできます。体をしっかり支えることができないため、違和感を覚えることでしょう。腰痛などの原因にもなりかねません。また、寝汗に含まれる塩分や皮脂によって、ふとんがダニの温床になっている可能性があります。そんなふとんを使い続けていると、アトピー、アレルギー性鼻炎、喘息といったアレルギー症状の発症や悪化を招いてしまう可能性もあるのです。
ふとんの寿命の見極め方
使用年数以外では、何を目安にふとんの寿命を見極めればいいのでしょうか。
掛けふとんの場合、買ったときよりボリュームがなくなって寒く感じたり、中綿がゴロゴロと固まったりしていたら寿命が来ているサインです。ほこりが増えたと感じることもあります。敷ふとんの場合、中芯がへたって底つきしてしまい、寝心地の悪さや痛みを感じるようになったら寿命です。
「最近、寝返りが増えた。熟睡感がない」と感じていたら、ふとんの寿命が来ているせいかもしれません。毎日使っていると当たり前になってしまい、なかなか変化には気づきにくいものです。快適な眠りと健康のために、5年に1度はふとんの状態をチェックする習慣をつけましょう。
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この先生が監修しました。
Michael Lee(マイケル·リー)
若々しく力強い生き方の専門家
米国Duke大学卒業
大学病院で医師として様々なライフスタイルの患者を治療
Johnson & JohnsonでPMとして医薬品開発に参加
レイコップ株式会社で代表開発者としてQuality of Lifeに関連した製品を開発_____________________________________________________________