対策を怠るとアレルギーをはじめとした重大な疾患にも繋がる「ハウスダスト」。このページをご覧の方はきっと聞いたことがあるかと思います。アレルギー予防とハウスダストの危険性、その対策方法について解説いたします。
ハウスダストの危険性
ハウスダストとは、室内にたまる主にホコリやちりのことで、ダニの死がいや糞、衣類や布団の繊維くずや食べ物のかす、髪の毛やフケなどから構成されています。ハウスダストはアレルギーを引き起こす原因となる「アレルゲン」であり、それらを吸い込んでしまったり触れたりすると、ぜん息やアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、結膜炎など、私たちの人体に悪影響を及ぼすといわれています。
図1 出典:厚生労働省 「アレルギー疾患の現状等」
ハウスダストが関連するアレルギー疾患患者は多く、厚生労働省が行った患者調査によれば、アレルギー疾患により医療機関を受診する患者数は年々増加傾向であることがわかります。(図1)
別のデータでは、全人口で何らかのアレルギー疾患に罹患していることを示している人は、平成17年は3人に1人でしたが、平成23年に再調査したところ、2人に1人と急速に増加していることがわかりました。*(*出典:リウマチ・アレルギー対策委員会報告書より)
アレルギーを起こす原因のアレルゲンは、人によってさまざまなものがありますが、認定NPO法人アレルギー支援ネットワーク事務局によれば、「アレルギー性ぜんそくやアトピーの症状をもつ方の7~8割はダニ・ハウスダストが原因」と言われています。 私たちが健康的な生活を送るために、ハウスダスト・ダニ対策を行うことは大変重要なのです。
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ハウスダスト・ダニ対策の方法とは
ハウスダスト・ダニ対策の基本は、それらアレルゲンを取り除くことです。しかし、アレルゲンをゼロにするというのは現実的に難しいため、アレルギー症状の悪化を防ぎ、症状を改善する程度にコントロールするというのが対策の基本となります。具体的には、絨毯など敷物できるだけ取り除き、その上で、寝室や居間など使用頻度の高い部屋の床面を掃除機掛けすることです。
室内の中でも、私たちが1日の3分の1近くの時間を過ごす布団は、ダニに汚染されていると言われているため、特に丁寧なケアを行うことが重要です。
布団のケア方法としては、ふとんへの掃除機掛けや天日干し、丸洗いなどがあります。ふとんの掃除機掛けは、ダニのエサを取り除き、繁殖しにくい環境をつくること、また死がい・糞などのアレルゲンを取り除くといった点で非常に効果的です。 またアレルゲンとなる成分は水に溶けやすいので、いったん汚染されてしまった布団には丸洗いも有効です。しかしいずれの対策も1回行ったからといって劇的な改善が望めるものではありません。「定期的に」、「しゅうかんてきに」、ふとんを掃除する習慣を身に付けることが、一番重要なのです。
どこの家にも存在するハウスダスト。何も対策をしなければ、私たちの体に悪影響を及ぼしかねません。アレルゲンを家から全て除去するということは難しいですが、こまめに寝室やふとんの掃除を行い、清潔な居住環境を維持することが、アレルギー症状を緩和し、健康の維持に繋がります。
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この先生が監修しました。
Michael Lee(マイケル·リー)
若々しく力強い生き方の専門家
米国Duke大学卒業
大学病院で医師として様々なライフスタイルの患者を治療
Johnson & JohnsonでPMとして医薬品開発に参加
レイコップ株式会社で代表開発者としてQuality of Lifeに関連した製品を開発_____________________________________________________________